東葛経営活性化協会コラム 第7回
私は、某大手通信会社で法人向けソリューション営業一筋でやってきました。手前味噌ではありますが、某地方自治体のCIO補佐官に内定しています。CIO(Chief Information Officer)とは、一般的には「情報統括役員」と呼ばれ、DX推進役として経営の変革を推進する主導的役割を担います。CIOには「経験 + 知識 + 人的資質 + ツール + 組織」の幅広い資質が求められます。(内閣官房:政府CIOポータル)
私は某地方自治体のDX推進計画の策定にあたり、副首長の補佐役として専門的な知識経験から戦略ブレーンとして助言や実行支援をします。
さて、この業界ではここ数年、「DX:Digital Transformation」がバズワードになっています。まず、DXの定義を確認します。経済産業省によると「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」(2018年経済産業省「DX推進ガイドライン」)
そして、クライアントの皆さんから、「なんでDTじゃなくて、DXなの?」という質問を数多く受けます。はじめ私も同じ疑問を持ちました。
調べると、Digital Transformationの略称が「DT」ではなく「DX」なのは、『英語圏では「trans-」といった接頭語の略語に「X」を使う習慣がある」というのが、「Transformation」を「X」とした1番大きな理由のようです。
コロナ禍で生活様式・仕事の流儀が大きく変わりました。例えば、私がテレワークに携わり始めた2010年前後は「テレワーク」の言葉すら知らない人が大多数でしたが、今や万人が知るところとなりました。国土交通省「テレワーク人口実態調査」によると、2021年度の首都圏におけるテレワーカーの割合は42.3%となっています。
DX推進のスピードいかんで数年後の貴社の成長、競争力に大きく差が着くことは間違いありません。一方で、笑い事では済まない事態をあちらこちらで目の当たりにしています。
『現場業務とシステム導入後の業務フローとの整合性を擦り合わせずにシステム導入したので仕事が捗らない使いづらい。挙句の果てには数百万円のシステムを導入したのに使われなくなってしまった・・・。』
流行言葉に振り回されることなく、また、三流のシステム会社の営業トークに惑わされることなくDX推進をしていきたいものです。重要なのは「業務とシステムは両輪、しかしシステムはツールでしかない。」と言う点です。DX推進は、国をはじめとして行政の支援策が今後拡充される見込みです。とは言っても疑問・不安を感じたりするのは、当然の成り行きだと思います。DX推進の近道は、第三者的立場で有識者の助言を得ることです。自社の状況を客観的に把握し、貴社の足元をしっかりと見つめ、最適なDX推進の段階を一歩ずつ進めることが重要です。
東葛経営活性化協会 副会長 早川昌宏


